土を素材として自己表現に挑んできた。伝統的な表現から、現代造形へと思考しながら作品を仕上げてきた。自分の道程をふり返ってみるが、その様だ。技を磨き、思考を深めて、表現方法を探しながら、試行錯誤の結果作品は生まれ続いてきた。沖縄という場所で、陶芸を学び作陶を続けている三人の作家たちの作品には、２０数年間「沖縄展」を新年の初めに開催して、大切の思ってきた自分には持ち得ないい何かがあると感じている。それを紹介したく思ったのが今回の「陶・三人展」である。

「三人展に寄せて」　武田浪