張 義明展 光の種-Seed of Bright World-
私はひたすら土と向き合って、日々この京の地で美味しい水と空気を頂き、色々な人々と巡り合いながら、「感じる・感動する・感謝する」という三つの心で作品を生み出しています。
焼き物は、何でもない土の塊から自然の力を借り、人間の手を加えることで、初めて作品として誕生し、また土に返っていきます。
人もまたこれにしかり。
人は零から生まれ、様々な出会いと別れの中で、命を響かせ輝きを放ちながらも、最後には原点の零に戻っていく、と私は考えています。
でも、近年、生命の輝きに満ちるはずの世の中のはずが、天災や人災、様々な事件で心が泣くことばかり。
そこで、私の作品を通して少しでも世界に光を与え、私も作品に触れて下さった皆さんからパワーを頂き、お互いの命を響かせ合いながら、世界を少しでも明るく照らしたいと思い、<光の種>を制作しました。
作品の中には、観るだけでなく、手に触れたり、叩いたり、聴いたり、五感で感じて頂ける作品を展示し、陶芸により親しんでいただきたいとも考えています。
どうか心を無にして、静寂な陶に秘められた生命の息遣いを感じてください。
2012年11月20日〜11月25日