勢藤明紗子展
「空間-生成-空間」
無限にひろがる無垢の空間に筆を下ろし、そこから何かが立ち表れるのをそっと待ち受ける、田村葵。
周密にして稠密に織り上げていくかのような作業を通して生成されるであろう空間に期待する、勢藤明紗子。
空間に対するアプローチの仕方はそれぞれであるが、さて、どんな空間が成立するのか楽しみである。
微の快楽。微細なパーツを指先から紡ぐ時、私の眼に映る景色は、より稠密さを増してゆく。一方、身体の動きはコルセットをまとうが如く制限される。重ねた景色は古代より続く織物や文様に通じ、生物が持つ構造のようになり、境界も限界も、終わりも無い物語となる。
2015年3月17日〜3月29日