京都河原町の現代の美術・工芸の発表の場|GALLERY MARONIE

現代の美術・工芸の発表の場として、ジャンルは問わず個展を中心に展開。異なった3つのギャラリースペースを持つ京都のギャラリー。

石原輝雄・純子コレクション「マン・レイのパリ 1972年」

メトロノームの振り子に眼の写真を貼り付けた自作のオブジェ『永遠のモチーフ』を、頭に乗せて笑っているマン・レイ(1890-1976)を40年前の新聞に見つけて嬉しくなった。フランスは不思議な国で、そんな古い新聞を今でも売っている店がある。日本は湿気に包まれた森の国だけど、あちらは程良く乾燥した石の国、劣化しないままの紙が残されている。
 本展は、パリに憧れたアメリカ人のひとりであるマン・レイが、芸術家として認められた最晩年の1972年に焦点を絞り、展覧会を訪れる観客の期待を追体験しようと云う試みである。
 好きな作家の展覧会が近付くとチラシを貰ったり、街角の商店に貼られたポスターを見ながら、どんな作品が展示されるだろうと思うのは自然な感情。美術館から招待状を送られたら舞い上がってしまうよね。過ぎ去った時間を取り戻す為に、当時のポスターとカタログと案内状、それに会場写真や新聞などを用意した。会期が終われば捨てられてしまうような品物を、マン・レイに狂っているわたしは、残しておいた。どうぞお楽しみください。

 

2012年12月4日〜12月16日

12.4-3F
  • 3F-1
  • 3F-2
  • 3F-3

石原輝雄・純子 Ishihara Teruo,Junko

http://d.hatena.ne.jp/manrayist/